

損切りについては以下の記事も参考にしてください。
今回は損切りが上手くできない初心者向けに、より具体的に説明していきます。
〜今回の要点チェック!〜
- 損切りを設定しないトレードは塩漬けで機会損失になったり、損大利小の負けパターンにつながる
- 正しい損切りができるようになると資金が増える
- 損切りをもとにしてエントリーを考えることが重要
- 幅が狭く切られにくい損切りのポイントは水平ライン
- ローソク足が何本も止まっている水平ラインを見つけて上下にエントリーポイント、損切りポイントを設定する
- エントリー、損切り、利益確定はワンセットで考える
負けパターンと損切りの関係
初心者のうちは資金が減ることに抵抗があり、損切りをせずにトレードする場合も多いです。

さらには、ここなら損切りにならないだろうと、だいぶん離れたところに損切りを設定したのに結局は損切りにかかってしまうというような今振り返って見ると、してはいけない全てのことをしてきたように思います。
損切りを設定しないと、ポジションを持って予想と逆方向に動いた時は含み損を抱えることになりますよね。
これは大きな損失を出してしまうリスクに常にさらされている状態です。
いきなりロスカットになるようなことは少ないとしても、1日で100pips程度動くことは十分にあり得ます。
経験がある人は分かると思いますが、大きく損失が膨らむほど、なかなか損失確定の決済をするのが難しくなります。
自分の資金を失ってしまうのが嫌なので、反転することを願ってひたすら耐えることになります。

こうなってしまうと、チャンスがきても資金はすでに使ってしまっているのでトレードできずに機会損失にもなってしまいます。
このような状態になると最悪ロスカットになるまで損失が膨らむか、そこまでいかないとしても大きな損失に耐えきれずに止むを得ず決済してしまうことになります。
仮に、運よく反転してプラスマイナスゼロまで戻ったとしても、再度損失が膨らむのが怖くなり薄利で決済してしまう場合が多いです。
このようなトレードは典型的な負けパターンで、精神的にも良くありません。
トレード結果としては以下のようになることが多いです。

損切りで資金が増える
私も損切りが当たり前にできるようになるまでにはいくらか時間がかかったのですが、きっかけになったのはあるトレーダーの次の言葉です。
「損切りで資金が増える」
それまで損切りは損失であってマイナスイメージしかなかったのですが、この言葉をきっかけに損切りにプラスイメージを持つようになれたのです。
ただ、損切りの大切さが理解できて、必ず損切りを設定するようになってからも、初心者の頃はまだ適切な損切りの位置が分かりません。
上がると思って買ったら下落して損切りにかかり、今度は下がると思って売ったら上昇して再び損切りされるなど、損切りにかかりまくっていた思い出があります。

「損切りで資金が増える」ということを体感できた瞬間でした。
損切りができずに悩んでいるのであれば、一度「損切りで資金が増える」という言葉を信じて、少額、またはデモトレードで実際に自分で試してみることです。
もし私と同じように損切りを徹底することによって、損失が減ったり、資金が増えたりすることが体感できれば、以後必ず損切りを設定できるようになるはずです。
損切りが出来ずに悩んでいる場合は、人に相談したり、情報収集するよりもまずは自分で体感してみることが何よりの薬になります。

すぐに損切りになってしまうのはどうして?
損切りが当たり前にできるようになってきたら次は適切な損切りの位置を考えていきましょう。



例えば、損切り幅を単純に小さくしただけでは、まなぶ君が言うようにすぐに損切りにかかってしまいます。
反対に損切りにかからないように損切り幅を大きくすると、最初で説明したような負けパターンになってしまいます。
幅が狭く、かつ切られにくい損切りをする上で重要なのはエントリーと損切りを分けずにセットで考えることです。
良くない例としては、上がりそうだな、下がりそうだなというようなエントリーポイントのみをチャートから探してエントリーした後に、損切りはどこにしようかなと考えるような場合です。
そうではなく、エントリーするとしたらどこに損切りを設定できるかを常に考えながらチャートを見るようにすると良いです。
そうすることで、損切りを軸にしたエントリーが自然とできるようになります。
エントリーを考えるということは同時に損切りを考えるということなのです。

その際にポイントとなるのが、サポートラインやレジスタンスラインなどの水平ラインです。
ローソク足が何本も跳ね返されたり、反発したりしている水平ラインに注目してみましょう。
例えば下はユーロ円の1時間足チャートですが、赤丸の箇所でレジスタンスラインに上値を抑えられていますね。
このようにローソク足が止まるのを注目して水平ラインを引いてみましょう。
初心者なら順張りが狙いやすいので、上昇トレンドの場合は押し目でローソク足の下にサポートラインができるのを注目します。
下降トレンドの場合は戻りでローソク足の上にレジスタンスラインができるのを注目します。
このようなラインでローソク足が停滞していればしているほどそのラインが意識されていることになります。

ラインのどこに損切りを設定するの?
上で説明したようにローソク足が停滞している水平ラインを見つけることができたら基本的にはそのラインを挟むように損切りポイント、エントリーポイントを設定します。
例えば上昇中の押し目を狙ってローソク足の下にサポートラインがあるような場合は、ラインの少し上でエントリーをして、損切りはラインの少し下に設定することになります。
どのくらいラインから離して損切りを設定するかですが、扱っている通貨ペア、見ているチャートの時間足、相場環境によって変わってきます。
米ドル円で、15分足や1時間足でピタッとローソク足が止まっている場合は、ラインから5pips程度離すのが基本です。
ヒゲが出やすい通貨ペアでしたらもう少し離さないと損切りにかかる可能性が高いです。
そしてラインに引きつけてエントリーすることができれば、損切り5pips程度でエントリーできますし、ラインの少し上でのエントリーだったとしても10pips程度の損切り幅でエントリーできます。

ラインに引きつけてエントリーするほどリスクリワードがよくなります。
そして、1回の損失額が資金の1~2%程度になるように、損切り幅やポジションサイズを調整しましょう。
注文方法ですが、成行(チャートを見ながらその時のレートでエントリーすること)で入る場合は、どの時間足チャートを見ているかにもよりますが、辛抱強く待ってエントリーチャンスを伺う必要があります。
ただ成行には相場状況に合わせてエントリーできるメリットがあります。
例えば、ラインを一気に突き抜けてしまうような場合は、エントリーは見送った方がいいのですが、成行でチャートを見ていた場合はそれができます。

指値で入る場合は、発注して放置できるのが最大のメリットです。
成行だとどうしても待つことができずに、ラインに引きつけてエントリーすることができないこともありますが、指値では理想とするエントリーポイントに値を設定することができます。
指値のデメリットとしては先ほど述べたように相場状況に合わせることができないことと、あまりタイトに設定すると約定しない可能性も高くなることです。

さらには、損切りと利益確定の決済注文、OCO注文も同時に発注しておくのが良いです。
つまりはIFD-OCO注文を利用することになりますが、一番のメリットは損失と利益の比率をあらかじめ決めて発注できることです。
FXで稼ぐ重要ポイントとして、冒頭で損失と利益のバランスの話をしましたが、IFD-OCOで発注することで、そのバランスを確認した上でエントリーすることができます。
そして発注後にはチャートを見ないようにすることで、損切り幅を変えてしまったり、損切り設定を取り除いたりしてしまうような愚策をせずにすみます。
まとめ
幅が狭く、切られにくい損切りの確認材料をまとめて見ました。
ポイント!
- 順張りとしてエントリーできるか
- 意識されている水平ラインがありローソク足が3本以上止まっているか
- 損失と利益のバランス、リスクリワードが1:2以上か
- 損失は資金の1~2%程度になっているか
他にも細かな確認事項はありますが、最低限として上で書いたような項目を意識すると適切な損切りが設定できます。
繰り返しますが、エントリー、損切り、利益確定は密接に関連しあっているので、必ずワンセットで考えるようにしましょう。
1つでも欠けたら、トレードは成立しません。
