

〜今回の要点チェック!〜
- 検証は売買ルール(手法)を作るために必須
- 検証によって優位性の高い確率的なトレードをすることができ利益も安定する
- 検証する際には時間軸とボラティリティとチャートパターンに注目する
- 他人の手法は自分の検証なしでは機能しないことが多い
目次
どうして検証が必要なの


具体的には、過去チャートを用いてトレードにおける優位性を探したり、優位性が高いと思ったトレード方法が実際にどのくらいの勝率が見込めるのかを過去チャートをもとに確認することを意味します。
もちろん相場は生き物で、同じ相場が再び来ることはありません。
しかし、例えば1日のうちで動きやすい時間帯などはやはり決まっていますし、チャートパターンを例にとっても「この形になると上がりやすい」というチャートの形が存在します。
相場を完全に予想することはできないので、「必ず上がる」とは分かりませんが、「上がる可能性が高い」ことが分かるだけで十分なのです。
あとは過去に同じ状況の場合にどのくらいの確率で上がっているのかが分かれば、損失と利益のバランスを考え、エントリーすべきかどうかが分かります。
FXで大切なのは優位性の高いトレードをすることです。
検証をせずとも勘によるトレードで利益を出す稀なトレーダーもいますが、ほとんどの場合は安定した利益を出すことはできません。
確率的思考でFXを捉えることができると自ずと利益も安定してきます。
そのために必要なのが、検証なのです。
検証の目的
- 優位性が高いトレードを過去チャートから探る
- 優位性が高いトレードの勝率を確認する
- 売買ルール(手法)を作る
トレードの優位性を探ろう
日単位での検証
まずは過去チャートを用いてトレードにおける優位性を探してみましょう。

米ドル円の15分足チャートで縦の点線で挟まれた期間が1日です。
おそらくほとんどの人が赤丸の上昇を取ることができればと思うはずです。
時間に注目してみると、16:30から上昇し始めて0:15の最高値まで60pips程度上昇しています。
この日は16:30に買いでエントリーして0:15に決済するのが正解だったことになります。

見るべき時間足としては、自分がトレードする時間足を基本にすると良いですが、デイトレードの場合、15分足や1時間足を基本にするのがオススメです。
自分のトレード時間が決まっている場合はその時間帯を重点的に毎日チャートで確認することから始めましょう。
もし時間帯が決まっていない場合は、1日の流れを確認しましょう。
もちろん毎日チャート検証していくことは大切なのですが、それでは1日につき1日分のチャート検証しかできません。
そこで過去チャート検証をしていくことで、多くのチャート検証が可能になります。
まずは過去1~2ヶ月分くらいのチャートを確認すると傾向がつかめてきます。
繰り返しますが、日単位でチャートを確認する際にまず大切なことは時間とボラティリティです。
何時にエントリーして何時に決済すると良かったのか、そしてどのくらいの値幅を狙うことができるのかという点に注目しながら検証をしてデータを取り集計していきましょう。
その際にできれば損切りがどれくらいの値幅でどこに設定できるのかも考慮するとより良いです。
この検証を重ねていくと、トレードすべき時間帯と、どのくらいの値幅を狙えるのかが次第に分かってきます。
週単位、月単位での検証

日によってはあまり値幅が取れない時や、エントリーしても損切りにあってしまう場合もあります。
トレードすべき日とすべきでない日を分けてみてどのような特徴があるのか考えてみましょう。
まずは何曜日か、第何週目かなどに注目して、動きやすい曜日と動かない曜日があるのか、第何週目が狙いやすいのかなどを検証しましょう。
なかなか共通点を見つけるのは難しいですが、例えば「水曜日に動きやすい」、「月曜日はあまり動かない」など曜日ごとの特徴も見えてくるでしょう。
また月単位で考えると第1週目よりも第2、第3週目の方が動きやすいなどと分かってきます。
何曜日にまたは何週目に優位性があるのか確認していきましょう。
これが分かればエントリーすべきかどうかの判断材料の一つなります。
売買判断の検証

チャンスの時間帯や日が分かっても「買い」か「売り」の判断が難しい場合もあります。
「買い」か「売り」の判断は、チャートに移動平均線やボリンジャーバンドなどのテクニカルを表示さたりチャートパターンに注目すると分かりやすい場合が多いです。
また複数の時間足チャートを参考にして判断することも必要です。
例えば20日移動平均線の上にローソク足がある場合は「買い」トレードに優位性があったり、4時間足や日足の流れが同じ時は1時間足でもその流れに乗ったトレードが優位性が高いなど、様々な判断材料を照らし合わせながら考える必要があります。
ここまで検証することができたら、優位性の高いエントリーポイントが見えてくるはずです。
例えば、何曜日の何時にエントリーするのが優位性が高いのかまた何時に決済すればどの程度狙えるのか、またはチャートがどんな形をしている時に優位性のあるトレードがしやすいのかなども分かってきます。
色々な仮説を立てることができると思いますが、例えば「日足チャートと4時間足チャートが20日移動平均線よりも上または下にある場合に同じ方向を狙って1時間足で16時頃ににエントリーすると優位性が高い」などという仮説を立てることができます。
仮説を過去検証して確かめよう
自分の仮説を立てることができたら、どの程度優位性があるのか過去チャートで確かめてみましょう。
例えば、先ほどの例の「日足チャートと4時間足チャートが20日移動平均線よりも上または下にある場合に同じ方向を狙って1時間足で16時頃ににエントリー」を過去半年程度、検証をしてみましょう。
そして、仮説に該当する日はいくらあって、エントリーした場合は何勝何敗になるか確認します。
損切りの設定を考慮するとリスクリワードつまり損失と利益のバランスもおおよそ見えてきます。
勝率とリスクリワードが分かれば、手法として成立するかどうかがすぐに分かります。
例えば、損切り10pips利益確定40pipsを狙う仮説であれば、1勝4敗以上の成績でプラスマイナス0以上にできます。
該当する日にエントリーして1勝4敗以上の結果が出せるようであれば、手法として成立する可能性が高いです。
どのくらいの期間過去検証すれば良いかについては、過去数年分すると理想的ですが、少なくとも過去半年はする必要があります。

手法を確かなものにするためには
チャートの過去検証をもとに「これは使えるかも」という手法ができれば、まずはデモトレードか少額で試してみましょう。
検証によってある程度は優位性の高いトレードができるようになっていますが、実際に動いているチャートを目の前にするとエントリーポイントかどうかの判断が難しい場合も多いです。

検証時にすでに考慮していた場合はいいですが、チャートパターンは考慮せず手法を考えた場合はぜひ取り入れることをオススメします。
例えば、代表的なものではダウ理論に基づいて上昇中の押し目や下降中の戻りを狙ったり、ダブルボトムやダブルトップ、ヘッドアンドショルダーやペナントなどを覚えておくとさらに優位性のあるトレードができます。
※チャートパターンについては別にて詳しく解説します。

具体的は水平線に注目して何度も跳ね返されているラインを見つけてそのラインに近づけてエントリーすることができれば、損切り幅を小さく、かつ切られにくいエントリーポイントになります。
ルールとしては「15分足チャートのローソク足が3本止まって抵抗を作るまで待つ」など決めると判断しやすいですね。
このように自分の手法をどんどん改善していくことでより優位性の高いトレードができるでしょう。
手法構築のポイントとは
例えば、本やインターネットの情報から手法らしきものを手に入れることもできます。
ただそのままその手法を使ってトレードしても失敗する場合が多いです。


他の人から得た手法は必ず自分で検証して実際に使えるかどうか試してみることが大切です。
実際に自分の手や目を使って検証し、自分の中に落とし込んでいる場合は、連敗したとしてもブレずにその手法を貫くことができます。
もし相場環境が変わって稼げなくなった場合も、一度決めた手法でのみ取引しているのであれば、問題点を検証しやすいです。
それが、前回はこの手法、今回はこの手法というように毎回手法を変えているようでは、うまく行かなかった場合、結局どこに問題があるのかわからなくなってしまいます。

例えば、「日足と4時間足チャートが上昇している時に1時間足で買う」と言った場合、「上昇」というのは判断が曖昧なところがあります。
テクニカルに注目して、ダウ理論を使ったり、移動平均線よりも下か上かで判断したりする方が機械式にできて良いですし、仮説を検証する際も判断材料が明確の方がしやすいです。
検証を手助けしてくれるツール
最後に検証の手助けになる取引ツールが使える会社を紹介しておきます。
「マネーパートナーズ 」のパソコン用取引ツール「HyperSpeed NEXT」です。
PCインストールタイプで、Windowsのみ対応となっているのは残念ですが、他にはない機能を装備しています。
一番の特徴としては26種類のテクニカル指標を使ったオリジナルの売買ルールを作ることができます。
そしてその売買ルールをバックテスト(過去検証)して結果をすぐに確かめることができます。
さらには出来上がった売買ルールのサインがチャート上に現れた時にはポップアップで知らせてくれます。
時間も考慮したあらゆる手法の検証ができるわけではありませんが、仮説を立てて、チャートで過去検証をして手法として使うことができるか確かめるという一連の流れをつかむことができます。

\約定力No.1/