

資金を溶かした原因を探ろう
私も経験がありますが、資金を溶かしてしまうとしばらくは信じられず、現実を受け入れることが難しいですよね。
特にFXはたとえ資金が増えていたとしても基本的に口座に資金があるので実際にお金を目にすることはなく、口座の数字が変わるだけであまり実感がありません。
それは資金を溶かした時も同様で、あまりに多額の資金を失うと最初は本当に資金を失ったのか、なかなか信じられないような気持ちになってしまいます。
ただ時間が経つにつれ、本当に失ってしまったのだということを実感すると何も手につかなくなったり、ひどく落ち込んだりするようになります。
ただ、私がそうであったように人間は辛いことは忘れるようにできているので、時間が経てば今のどうしようもなく辛い気持ちも薄められていきます。
辛いとは思いますが、まずはどうして資金を溶かしてしまったのかの原因を落ち着いて考える必要があります。
多くのトレーダーが一度は通る道です。

資金を溶かした人たちの声
同じように資金を失った人たちの声をTwitterで調べてみたらたくさん出てきました。
最近のFX
ボラめちゃある!スロ勝ってるし入金して頑張ってみるか!😠→即ロスカット😨→気を取り直して慎重にトレード→+10万😋→スケベエントリーで損切り→納得できずリベンジトレード→ポジポジ病🤪→積み上げた10万を3日で溶かす
今ここ😕— ぷんりー@土日稼働の人 (@punri_fx) April 22, 2019
これまでの戦歴
10万円をFXと株で溶かす
トラリピでロスカットに会う
MT4のEAを研究しまくったあげく、5万円溶かす
トルコリラ債を20万円分塩漬けにする負けの連続😏
— 名もない猫@美人リップラー5年生 (@cryptopayments3) December 20, 2018
本日の #FX で口座に入っている額の10%をあっさり溶かす。ポジション取るとほぼ間違いなく相場がその反対に動き始め、ロスカットラインまで一直線。何これ業者が勝手に俺だけの相場作って損させてんじゃないの?くらいのダークサイドまで落ちる。ポジション取るのが怖い…今日は寝る。
— koro (@korokoro0308) September 8, 2017
【FX】ドル円大暴落 居眠りした為にロスカット、1600万円溶かす - https://t.co/yiyDXwLE2S pic.twitter.com/fC2UAN0RcN
— FX2chまとめ (@FX_matome) January 9, 2016
仲間という訳ではないですが、同じようにロスカットにあったり資金を失ったりした人たちはたくさんいるようですね。

資金を溶かすパターンとは
実際に私も多額の資金を溶かしたことがあるので、私の体験談から話していきますね。
私はFXの始めたての頃はあまり知識もなく今から考えるととてもリスクの高い運用をしていました。
2012年ごろからFXを始めたのですが、最初の1~2年は主に豪ドル円のスワップ運用を中心としていて、最初は100万円の資金で始めたのですが、スワップ運用なので、ロスカットにならないように余剰金を入金していました。
気づくと合計400万円の資金を運用していました。
2014年頃からは、米ドル円を中心に為替差益を狙った取引も始めましたが、これも今から考えるととても怖いトレードをしていました。
損切りをせずに自分の勘に頼ったトレードで逆方向に行けば塩漬けで含み損を抱えながら保有するというものです。
ただそこまでレバレッジを上げていなかったのと、運も良かったこともあり、3年ほどかけて400万円を600万円に増やしました。
ロスカットになっていたら資金は増えるどころかなくなっていたはずなので、今から考えると非常に運が良かったとしか思えません。

取引スタイルとしては東京市場の始まる9時前後、ロンドン市場が始まる16時前後にエントリーしてその日の流れに乗るデイトレードを基本にしていました。
損切りもできるようになり、10pips以内で設定するようにしていました。
あまり利益は伸ばすことができずに10~30pipsで決済することが多かったです。
ただ、トレード回数がスキャルピング並みに増えていき1日に数十回するような日もありました。
取引数量は最大で100万通貨で取引する場合もありハイリスクハイリターンなトレードです。
2015年のうち2ヶ月はマイナスの月もありましたが、月平均で月利5%程度と、比較的安定した取引をすることができていました。
なので、600万円あった資金は1年でさらに800万円程度まで増えます。


2016年からは資金も増えたので、取引数量も増やして取引をしていきました。
もちろんリスクもありますが、リターンも大きいです。
相変わらず取引スタイルはスキャルピングに近く1日に何十回もトレードを繰り返します。
この時から少しずつ兆候はあったのですが、1日のトレードをなんとかプラスにさせようとする感情に任せたトレードが増えてきました。
また取引数量が多いので、精神的プレッシャーに耐えられず、損切り、利益確定ともに幅が狭くなってきました。
ただ、運が良かったのか最初の3ヶ月で順調に1,200万円まで増やすことができましたが、次の月にとんでもないことがおきました。
きっかけはトレードがうまく行かずに損切りが10回程度続いた時ですが、損失を取り返そうと思ってトレード回数が多くなります。
いつもならプラマイゼロくらいなら取り戻すことができるのですが、なぜか上昇局面を逆張りの売りで狙い続けて損切りをさらに連発してしまいます。
ここで止めることができれば、いくらマイナスになったからと言っても全く問題ないのですが、頭に血がのぼった状態で取り付かれたようにトレードを繰り返してしまいます。
しかし、感情に任せたトレードなので勝てるはずはありません。
損切りは必ず設定していましたが、損小利大にしていたためすぐにロスカットにあいます。
数日連続でマイナスの日が続き、それまでの損失を取り戻そうと、1日に何十回もトレードを繰り返します。
もちろん自分の都合で相場は動いてくれないので、レンジ相場で上下するだけでトレンドがありません。
その時はレンジ相場になっていることさえも頭に血が上っているので気づかないのです。
エントリーしては損切りされるのを繰り返し、上手くいかないので、一番してはいけないことをしてします。


損切りにさえ合わなければいつかは大きく利益が伸びることを狙って損切りをなくしてしまいます。
すると運が悪く思惑と逆の方向に相場が動き、含み損がとても大きくなり、耐えきれなくなったところでしょうがなく損失確定の決済です。
その時は最大では80万通貨を3回に分けて発注していたので、合計240万通貨を取引していました。
240万通貨ということはほんの10pipsの変動で24万円の損益です。
資金が100万円単位で日々どんどん減っていきます。
挙げ句の果てには、雇用統計の発表時に波に乗って大きく稼ごうとして発表後にエントリーをしてしまいます。
当然ながらこれもまた上手くいかずに、100pips程度の損失となって、さらに大きく資金を減らしていきます。
この段階では資金が大分減っているので、取引数量も小さくなってきます。
取引数量が小さくなるということは、リターンも少ないので失った資金を取り戻すというのはかなり難しいです。
資金を増やすのには時間がかかりますが、資金を失うのは一瞬です。

つまり10分の1まで資金を溶かしてしまったのです。
4年間積み上げてきた資金がなんと1週間で溶けたことになります。
その時までは、取り戻せると信じて取り付かれたようにトレードしていたのですが、資金が100万円程度になった時にようやく無理だということに気づいたのです。
その悪夢の1週間ほどが終わった時には、なかなか現実を受け入れることができませんでした。
本当に資金を失ったのか何度も口座を確認しましたが、何回見ても同じです。
現実だとわかった瞬間にどうしようもない気持ちになり、涙が溢れてきました。
その後はしばらく食事も喉を通らずに、何をするにもうわの空の状態でした。
幸いに余剰資金でFXをしていたため生活に支障が出るということはありませんでしたが、その当時はとても辛かったです。
今でもどうしてそんなことをしてしまったのか分かりませんが、きっとそれまで大きな損失もなく順調に資金を積み重ねてきたので、取り返せると勘違いしてしまったのでしょう。
しばらくトレードを休み、資金を溶かした原因がようやく分かるようになってきました。
そこからは本格的にトレードの勉強を始め、特にリクス管理を身につけようと様々な情報を入手して勉強しました。
2018年からは、リスクを徹底的に抑え、リターンは少ないが資金は徹底的に守るスタイルに変えて取引をしています。
当時の辛かった経験をもとに、少しでも初心者トレーダーの力になれればとこのサイトも立ち上げました。


相場は自分の都合では動いてくれません。
本来は相場に合わせたトレードが重要なのですが、損失が続くとどうしても自分本位のトレードになってしまいます。
当時は頭に血が上って冷静に考えることができませんでしたが、今冷静になって振り返ると資金を溶かした原因がはっきりと分かります。
- 損切りを設定しない
- ハイレバレッジでの取引
- トレード回数を増やして資金を取り戻そうとする
- 指標発表時などのリスクが高い時にエントリーする
- 取引数量が上ったことでの精神的負担
他にも考えられる要素はありますが、主には以上のことが原因となって多くの資金を溶かしてしまったのです。



共通するのは損切りを適切に設定しなかったことですかね。
資金を溶かしてしまうパターンをまとめておきますね。
資金を溶かすパターン
- ロスカットになるまで損切りできない
- 損切り幅を変更して大きな損失を出す
- ハイレバレッジでの取引
- 感情に任せたトレードをしてしまう
- 指標発表などのリスクの高い時にエントリーする
これは相場に問題があるというよりも自分自身に問題がある場合ですね。
相場によってはスイスフランショックのように例えば損切りを設定していても注文が通らずロスカットラインをはるかにこえて決済されたりするような場合もあるので、注意が必要です。
そのような場合は通貨ペアを見直したり、取引時間帯を考えたり、ポジションを週末持ちこさなかったりという対策が必要です。
資金を溶かした後に考えるべきこと


まなぶ君の場合は損切り設定を外してしまいロスカットになるまで損失確定ができなかったことが原因でしたね。
まず今後は損切りを必ず設定することと、一度設定したら変更しないことをルールに入れるべきです。
今回はまだ少額の資金だということで、早いうちに資金を溶かしてしまう経験ができて良かったと思うことです。
もし、これがもっと資金が増えて大きくなってからならショックも計り知れません。
また大きく資金を失うことがあれば取り戻そうとせずに一旦市場から退場して客観的に自分を見ることも大切です。
これもなかなか難しいのですが、資金の10%を失ったらしばらく取引を休むなどのルールを作るのもいいですね。
まとめ

負ける理由は実は簡単で、必要な知識を身につけていないことであったり、欲に任せたルールのない取引をしてしまったりするのが大きな原因です。
逆に言えば必要な知識をしっかりと身につけて決めたルールに沿ってトレードすることができれば資金を増やすのは思うより簡単です。
ただし、もし決めたルールを何度も破ってしまうようであればFXはやめておいた方がいいです。
いつかは資金を失うことになります。
多くの資金を溶かしてしまった時は絶望で何も考えられない状態になることもありますが、まずは原因をしっかりと追求して、徹底したルール作りをするように心がけましょう。
今大きく稼いでいるプロトレーダー達も多くは初心者の頃に資金を溶かしたり、借金をしたりして苦しい時期を乗り越えている経験談をよく聞きます。
自分の糧になると信じて今を乗り切りましょう。
そして一番大切なことは万が一のためにもFXは必ず余剰資金で行うことです。
またこのサイトのFXリスク管理講座の記事も参考になるはずなので、何度も読んでしっかりと身につけましょう。
〜FXリスク管理講座〜
