

〜今回の要点チェック!〜
- FXで生計を立てることは宝くじや年収1,000万プレーヤーになるよりも可能性は高い
- 専業トレーダーのメリットは時間的余裕と成功すればサラリーマン以上に稼げること
- デメリットとしては安定した収入が難しいことと社会的信用が下がってしまうこと
- 月収50万円を目標にした場合は1,000万円を月利5%で運用することが一つの目安
- 専業トレーダーになるにはスキルはもちろんのこと強いメンタルがさらに必要
- 収入の柱をFXのみにするのはリスクが高く複数の収入の柱があるのが理想的
目次
FXで生計を立てられるの?
FXで生計を立てるのはそもそもどのくらい難しいことなのか考えてみましょう。
FXで勝てている人の割合は1割程度とよく言われていますね。
勝てているトレーダーが全て専業トレーダーという訳ではないですが、継続して勝てるスキルが身につけば、FXで生計を立てられる可能性はかなり上がります。
まずはこの勝てている1割に入ることが一つの目標になるでしょう。



例えば、大きなお金を得ることができる代表的なものとして「宝くじ」がありますね。
今では1等になれば何億円というお金を手に入れることができますが、今回は1,000万円が当たる確率を考えてみましょう。
1,000万円が当たる確率ですが、様々な宝くじを平均するとおよそ100万分の1と言われています。
100万人に1人しか当たらないことを考えると、FXで勝てるようになる確率はとても高い気がしませんか。
もちろん1,000万は高額ですが、FXで継続して勝てるようになれば、年収1,000万円も不可能ではありません。
それどころか、宝くじは1回きりですが、FXのスキルが身につけば、資金によっては毎年1,000万円という金額を得ることも夢じゃないですね。
次に年収1,000万円以上のサラリーマンの割合はどのくらいいるでしょうか。
平成29年の調査をもとにした数字では4.5%となっています。
ということはFXで勝ち組に入るのが100人に10人なのに対して、会社員で年収1,000万円以上を目指すには100人のうちの4.5人の中に入らなければいけません。
もし年収2,000万円以上となると給与所得者の0.5%になるので、1,000人につき5人の世界です。
このように考えると、FXで勝ち組に入ることは決して難しい訳ではないですし、継続して勝つことができるなら、上の例で出した収入を超えてしまうこともある世界なのです。


専業トレーダーの生活はどのようなものか


スキャルピングを主にしてトレード回数を増やす場合はチャンスが訪れるのを常にチャートで確認する必要もあるため、トレード時間も多くなりがちです。
ただ東京市場、ロンドン市場、NY市場の動きが激しい時を中心にトレードするならば、取引時間をそこまでとる必要もありません。
例えば、三大市場の開始時間に合わせてトレード時間を9時~10時、16時~17時、21時~22時などと決めればそれ以外の時間でチャート検証をしたり、トレードを振り返ったりしながら自由な時間を過ごすことができます。
これがデイトレード、スイングトレード、ポジショントレードになるほどトレードに費やす時間は少なくても良いので、残りの時間をFXの勉強やその他のことに使うことができます。
さらには土曜日、日曜日はFXの取引はできないので、必然的に休みになります。
もちろんこの時間をつかってチャート検証や手法のバックテストなどを行うのですが、それでも時間的には余裕があるでしょう。
つまり専業トレーダーは実は時間を持て余すことも多く、パソコンの前に張り付いて一歩も外に出ないというのはごくまれな場合になります。

専業トレーダーになるデメリットとは
それでは次に専業トレーダーになるデメリットについて考えてみましょう。

これもトレードスタイルにもよるのですが、FXの利益は相場に左右されます。
相場環境によってはレートの動きがない場合もあれば、よく動く場合もあります。
また自分の手法に合った相場もあればそうでない相場もあります。
自分の都合で毎月の収入をきっちりと計画できないところがあるのです。
時にはマイナス収支の月が発生することもあります。
収入がマイナスの月があっても、年間の収支を基本として、月平均ではしっかりと勝てているという考え方にしていかなければ精神的に辛いものがあります。
毎月一定額が入ってくるサラリーマンとの大きな違いですね。

いくら稼いで貯金が多額にあったとしても毎月の収入が安定していないことから、ローンなどの際には無職と同じように扱われることもあります。
つまり、車をローンで買いたい場合や、住宅ローンなどの申請の際に通らない場合が多いです。
またクレジットカードを新たに作ることついても同様に難しいでしょう。
ローン支払い時に社会的信用が皆無だということを考えても、社会で生活する上で、実際に肩身の狭い思いをすることになります。
まだ社会においては職業としてあまり認められていないのが現状です。
社会はどうであれ、自分が受け入れられるかですが、為替トレーダーの場合は社会に貢献しているのかが実感しにくいところはあります。
まだ株トレーダーの場合は株式を買ってその会社に出資することで貢献していると言えますが、為替トレーダーにおいてはそのようなことはありません。
周りの人達が言うように、ただ通貨を売買しているだけで生産性がないとも言えます。
このような状況を割り切って他人にどう思われようが自分の道を進むことができなければ、精神的にも追いやられることになります。
為替トレードから派生して、トレード方法を教えたり、会社を作ったりするとまた話は別ですが、FXの取引のみで生活を考えている場合は、上で述べてきたことも考慮しておいた方がいいです。
資金はどのくらいあればいいのか
では実際に専業トレーダーとしてやっていくには資金がどのくらいあるといいのでしょうか。
FXはレバレッジが最大25倍まで使えることもあり、どの程度のリスクを取りながら資金を増やすかにもよるのですが、まず月利5%~10%を狙うのが基本です。
FXは海外の会社ならレバレッジが数百倍まで利用できる場合もあり、一攫千金を狙う手法もインターネット上にあふれています。
ただ、専業トレーダーにとって大切なのはどれだけ安定して、継続して利益を出し続けられるかです。
例えば月利5%というと少ない気がするかもしれませんが、単利として年利で換算すると年利60%です。
かの有名な投資家のウォーレンバフェットの年平均リターンが20%程度だということを考えても十分な数字だと言えます。
月利5%で生活していくことになると、資金は最低でも1,000万円は必要です。
1,000万円の5%で、毎月50万円の収入を例として考えてみましょう。
例えば米ドル円での取引を考えて見ると、最大では200万通貨程度の取引が可能です。
ただしロスカットリスクなども考慮して100万通貨の取引でレバレッジを10倍程度にして考えると、50pipsを毎月取ることができれば50万円です。


ポイントとしては、取れる相場で取れるだけとってしまって取れない月はあきらめることです。
0pipsから50pipsを考えると簡単ですが、例えば月の初めに損切り10pipsを5回してしまった場合は-50pipsから50pipsで100pipsを狙いに行かなければいけません。
取りやすい相場であればいいですが、難しい相場で取り戻そうとすると逆に損失を膨らませてしまう可能性も高いです。
簡単な相場でできる限り貯金を作って難しい相場では無理をせずに、取り戻そうとしないようにすると上手くいきます。
もし複利で回すことができ資金が増えてきた場合は同じ50pipsでも稼げる金額が大きくなります。
先ほどは100万通貨での取引例でしたが、200万通貨なら同じ50pipsでも100万円の利益になります。

上の例は様々なトレード方法がある中のほんの一例にすぎません。
レバレッジをもっと抑えてよりリスクを減らすこともできますし、反対にリスクをとって取引することもできます。
さらに、資金がかなりあるのならスワップ運用で一定の収入を狙うこともできます。
スワップ運用は為替変動リスク、金利変動リスクはあるものの、為替差を狙った取引よりも毎月の収入が安定しやすい傾向にあります。
ただしロスカットにあってしまうと資金をほとんど失ってしまうことになるので、資金管理は大変重要です。
さまざまなトレードスタイルがありますが、FXで生計を立てるのであれば、まずは月利5%を安定して出せるのを目標にしてトレードスキルを身につけていく必要があります。
専業トレーダーになるために重要なポイントは


ひと月ほど月利5%を達成するのは簡単ですが、年平均で5%を達成するとなると難しいです。
まずは年平均で月利5%以上達成できるスキルを身につけましょう。
その際に、ある月は月利マイナス20%である月は月利プラス40%のようでは資金量が増えた時に同じようにトレードできない場合が多いです。
マイナスの振れ幅はできるだけ小さくして、理想としては取れない月があってもマイナスで終わることがないようにしましょう。

大きく分けると2つのメンタルが重要だと思います。
まずは資金に対する精神的プレッシャーに耐えることができるメンタルです。
FXで生計を立てるとなると、トレードの成果が月の収入に直結します。
「今月マイナスで終わりそうだ」というような場合でも平常心でトレードすることが大切です。
感情的になって取り戻そうとしてもリスクが増えるだけなので、とにかく検証に基づいた確率的トレードを貫き通す必要があります。
また資金が増えた時も同じトレードできるメンタルの強さを持っているかも大切です。
資金が増えると同じ損切り幅でも大きく金額が異なってきます。
何回も損切りが続いてしまった場合でも平常心でトレードをできるかがポイントになります。
そしてもう一つは孤独のプレッシャーに耐えることができるメンタルが必要です。
基本、トレードは一人で行うものですが、時には上手く行かない場合もあります。
パソコンをにらめっこしながら上手く行かずに1日を過ごすこともあります。
時には多くの資金を失うこともまたあるでしょう。
誰にも相談することができない場合も多いですが、そのような場合でも常に平常心で淡々とトレードを続けることができる強いメンタルが必要です。
人間関係に悩まされることがないというのも専業トレーダーになる一つのメリットですが、その裏では孤独に耐えるメンタルの力も必要なのです。

まとめ


そのためには、自分の手法を作り上げる必要があります。
また手法というものは相場環境によって変えないと勝てなくなることも多いです。
年間で安定して利益を出し続けるためには相場環境を理解して、相場にあわせて自分の手法を改良し続ける力も必要になってきます。
それらは基本的知識を身につけた後で、チャート検証や実際のトレード経験により得られるもので、一朝一夕で身につくものではありません。
ただ、最初にもお伝えしたように、統計的には、サラリーマンで年収1,000万円プレーヤーを目指すよりはまだ可能性が高いのです。
しっかりと知識を身につけて、チャート検証や手法構築に時間を取ることができれば、可能性はあります。
時間をかけてしっかりと積み重ねていくと専業トレーダーになれるほどのスキルを身につけることは可能ですが、多くはそこに達するまでに資金を失いあきらめてしまいます。

また上でも述べたようにスキルがしっかりと身につき専業トレーダーとしてやっていけるほどの実力がついたとしても、いざ専業として始めてみるとその実力を発揮するには強いメンタルが必要なことが分かります。
今の時代は様々な副業があり、収入の柱の一つとしてFXを考える方がよりリスクを減らすことができます。
例えば、会社を辞めたとしても収入の柱が2つ、3つあり、そのうちの一つがFXだというのが理想的ですね。