

スプレッド比較表
それではまず主要FX会社7社のスプレッドを比較してみましょう。
それぞれの通貨ペアでソートをかけて小さい順にすることができます。
※2019/5/9時点のスプレッドの値です。
※1万通貨あたりのスプレッドを銭(pips)で表しています
※「SBI FXトレード」は取引量によってスプレッドが変動します。
まずは自分が取引したい通貨ペアのスプレッドを見てみましょう。
初心者の場合はリスクも考えて流通量も多い、米ドル円やユーロ米ドルの通貨ペアがオススメです。
この2つの通貨ペアはスプレッドも狭く設定されている会社が多いのでその点でも初心者におすすめです。
SBI FXトレードのスプレッドが取引数量によって変わるの考えると、みんなのFXのスプレッドが最狭水準ですね。
この後スプレッドを含めた取引コストの総合的な見方について説明していきますが、スプレッドの値を見ると「みんなのFX」がオススメです。
\スプレッド・スワップともに業界最高水準!/
スプレッドを初心者にも分かりやすく説明
そもそもスプレッドとは何なのか、もう一度おさらいをしておきますね。
スプレッドとは買値と売値のレートの差です。
取引ツールを見るとよく赤と青のレート表示がありますね。
その値をよく見ると売値よりも買値の方が高くなっているはずです。
ちなみに円を含む通貨ペアの場合は小数第2位が1円の100分の1で1銭(pips)を表します。
真ん中の数値はスプレッドを銭(pips)で表したものです。
この場合はスプレッドが0.5銭(pips)となります。
例えば、成行注文(スピード注文)で買いのエントリーをすることにします。
今のレートで買いのボタンを押すと100.005で成立します。
FXは新規注文を買いでエントリーしたら決済注文として売りの注文を出すことで為替差を狙い利益を出します。


110円ちょうどなので、すぐに決済注文として売ってしまうと0.5銭(pips)ほど損をすることになりますね。
この0.5銭(pips)分の損失がスプレッドによる取引コストになります。
このスプレッドが広いほど1回のトレードごとの取引コストが高くなります。
取引数量に応じて0.5銭(pips)のスプレッドの取引コストは変わってきます。
1ドルの取引で0.5銭(pips)のスプレッドなので、
1,000ドル通貨 :5円
1万ドル通貨 :50円
10万ドル通貨 :500円
の取引コストがトレードごとにかかります。
例えば10万ドル通貨を1日に3回トレードする場合でスプレッドが0.3銭(pips)と0.5銭(pips)の場合で1ヶ月にどれくらい取引コストが違ってくるのかをシミュレーションしてみましょう。
スプレッド0.3銭(pips)の場合
300円 × 3回 × 20日 = 18,000円
スプレッド0.5銭(pips)の場合
500円 × 3回 × 20日 = 30,000円
0.2銭(pips)スプレッドが違うだけで月間では12,000円の取引コストの差となるのです。
これが年間となると144,000円の取引コストの差となります。
今回は1日3回という主にデイトレードのスタイルでのシミュレーションでしたが、もしスキャルピングで1日の取引回数が数十回以上となる場合は取引コストはさらに増大するのは言うまでもありません。
スプレッドの値は銭(pips)で表されるので微々たるものだと思いがちですが、塵も積もれば山となると言うようにトレードスタイルによっては0.1銭(pips)の差でも重要になるのです。
以上のようなことを頭に入れてもう一度スプレッド表を見てみるとまた違って見えるかもしれませんね。
比較表をもう一度見てみましょう。
例えば米ドル円のスプレッドを見てみると人気の主要FX会社だけあってかなり狭い水準です。
ほとんどが0.3銭(pips)となっていますね。
SBI FXトレードが米ドル円については最小になっていますが、1万通貨までの取引の場合です。
SBI FXトレードは取引数量に応じて段階的にスプレッドが広がるので注意が必要です。
10,001通貨からは0.29銭(pips)となるので、1万通貨を超える取引においてはFXプライムbyGMOを除いては横並びとなります。
ちなみに人気の高い「GMOクリック証券FXネオ」と「DMM FX」のスプレッドの値は全く同じです。
そしてSBI FXトレードは10,001通貨以上で考えた場合、クロス円についてはその2社の値のわずか0.01銭(pips)ほど狭い数値を設定しています。
主要通貨全体で見た場合、取引数量によってスプレッドの値が変わらないことを考えると「みんなのFX」のスプレッドの値が突出していますね。
ただこのスプレッドの値だけを見て口座を選ばないようにしましょうね。


取引手数料について
トレードにかかる取引手数料はほとんどの会社で無料となっていますが、表の中では「FXプライムbyGMO」だけ取引数量によっては手数料がかかるので注意しましょう。
「FXプライムbyGMOの取引手数料」
1万通貨未満の取引の場合、新規注文、決済注文それぞれに1通貨あたり3銭の手数料
例:1,000通貨の場合は新規注文で30円、決済注文で30円の手数料
FXプライムbyGMOはその他のメリットも多くありますが、取引コストの点で考えるとデメリットになりますね。
表に載せているその他の会社についてはこの取引手数料は無料です。
スプレッドの広がりについて
主要通貨ペアにおいてはスプレッドについては原則固定という場合がほとんどです。
つまり基本的には提示されているスプレッドで取引ができます。
ただ、「原則」とついているように各社ともにスプレッドが広がる時があります。
具体的には市場の流動性が低下している時や市場の急変時に広がる傾向にあります。
例えば、毎月第1金曜日の夜には米雇用統計が発表されますが、発表時にはスプレッドが各社とも広がる傾向にあります。
ただ、どの程度広がるか、またはどのくらい時間がたてば正常に戻るのかは実際に利用しながらでないと分からないところもあります。
そもそもスプレッドが開くような時間帯はリスクを減らすためにも避けてトレードする必要があるのですが、レートが良く動くためチャンスであるとも言えます。
そのような時間帯を狙っていくのであればこの「スプレッドの広がり」もFX会社を選択する際の判断基準になります。


スプレッド提示率とはどれくらいの割合で決められたスプレッドの値を提示できたかを確認するものです。
例えば1ヶ月のスプレッド提示率が100%であれば、1ヶ月間スプレッドが広がることはなかったことになります。
下の表は各会社の2019年3月のスプレッド提示率です。
各社ホームページで提示率が見当たらないものは未入力となっています。
FX会社 | 米ドル円 | ユーロ円 | 英ポンド円 | 豪ドル円 | NZドル円 | ユーロドル |
---|---|---|---|---|---|---|
![]() | ー | ー | ー | ー | ー | ー |
![]() | 97.02% | 96.75% | 96.88% | 97.39% | 98.38% | 96.70% |
![]() | ー | ー | ー | ー | ー | ー |
![]() | 98.04% | 98.62% | 97.51% | 98.27% | 97.46% | 98.66% |
![]() | 99.88% | 99.96% | 99.86% | 99.94% | 99.94% | 99.89% |
![]() | 97.02% | 96.75% | 96.88% | 97.39% | ー | 96.70% |
![]() | ー | ー | ー | ー | ー | ー |
数値をみると「みんなのFX」の値が良いですが、注意点としては、早朝のAM5:00~8:00の時間帯については加味されていません。
残りの会社についてはそこまで数値に変わりがありませんね。
以前はマネーパートナーズが提示率100%を公表していましたが、最近のものは見当たりませんでした。
約定力について
取引コストに関わるものとしてもう一つ「約定力」と呼ばれるものがあります。
スピード注文で110.000円で買いのボタンを押したとします。
そのまま110.000で約定(注文成立)すれば約定力が高いと言えます。
一方で、110.000円で買ったはずなのに、注文履歴を確認すると場合によっては110.020で買いとなっていることもあります。
これはボタンを押してから注文が成立するわずかな時間にレートが変動したことによるもので、スリッページと呼ばれます。
スリッページは急騰急落などレートが大きく動くときには発生しやすいですが、通常時においてもスリッページが発生するようであれば、注文(約定)スピードに関係するもので、その会社のシステムに原因があるかもしれません。
また注文ボタンを押したのに注文が受け付けられずに注文拒否になる場合もあります。
このようにスリッページが発生したり、注文拒否になったりして、狙ったレートで取引できない場合は約定力が弱いと言えます。
スリッページは不利に働くことが多いので、ズレた分だけ取引コストが増えます。
例えばスプレッドが0.5pipsの通貨ペアの場合で、0.5pipsのスリッページが発生すると合計で1.0pips分の取引コストがかかることになります。
スプレッドが狭くても頻繁にスリッページが発生しているようではトータルの取引コストは大きくなります。


例えばスリッページ許容幅を0.2pipsに設定するとそれ以上ズレた場合は注文が成立しなくなります。
言いかえると、いくらまでなら取引コストに耐えられるのかを設定するものです。
約定力とは狙ったレートで注文が約定(注文成立)する力でしたが、具体的な数値ではないので、感覚的なものになってしまいがちです。
そこで約定率というものに注目すると約定力がどの程度なのか分かりやすいです。
約定率についても全ての会社が公表している訳ではありませんが、ホームページにて公表しているところもあります。
ただし、調査方法や、調査期間がそれぞれで異なるため、比較するには注意が必要です。
「マネーパートナーズ」は、約定率100%を公表しています。
矢野経済研究所が任意に抽出した7社による2018年の12月上旬の調査で、スリッページ発生率0%、約定拒否発生数0件で「すべらない約定率」第1位となっています。
「FXプライムbyGMO」ですが、この会社も約定率100%を公表しています。
矢野研究所が任意に抽出した6社における2018年7月の調査で、唯一スリッページ発生率が0%となっています。
FXプライムbyGMOはスプレッドが他の会社と比較すると広く設定されていますが、スキャルピングを認めていることや約定率が高いといったメリットもあります。
「みんなのFX」はホームページにて約定率99.9%を公表しています。
2018年の4月における自社の調査で、スリッページ設定された注文を除いての数値となります。つまりスリッページ設定がされて約定しなかったものは含まれていないことになります。
これら3社ともに言えることですが、数値は過去のデータであって今後の約定率を保証するものではないことを注意しておきましょう。
この中でもマネーパートナーズは10年連続「約定力第1位」となっているので、約定力においては一歩抜き出していますね。
\約定力No.1/
まとめ
スプレッドを考えるときにはここまで説明してきたように、取引コストをトータルで考える必要があります。
取引コストのポイント
- スプレッドの値はどうか
- 取引手数料はあるのか
- スプレッド提示率はどのくらいか
- 約定率はどのくらいか
この4点を総合的に考えて取引コストが小さい会社を選びましょう。
比較表に載せてある会社の中で考えると、取引コストを総合的に考えた場合のおすすめ会社としては、「マネーパートナーズ 」と「みんなのFX」になりますね。
取引回数が多いトレードスタイルの場合は今回の内容をぜひ参考にして自分にあった会社を選びましょう。
\約定力No.1/
\スプレッド・スワップともに業界最高水準!/