

〜今回の要点チェック!〜
- FXには2つの通貨の為替レートの差から利益を出す仕組みと、金利差から利益を出す仕組みの2通りがある
- 最大25倍のレバレッジを用いることができ、取引に最低限必要な証拠金は取引量の25分の1
- FXのメリットは「レバレッジ」、「24時間取引」、「少額で始められる」
- FXのデメリットはリスク管理や資金管理の勉強をしなければ、資金を失うリスクが高いこと
目次
FXとは?まずは仕組みを理解しよう
FXとは英語の「Foreign eXchange」から作られた略語です。
簡単に言うと2つの通貨を交換することですね。
例えばまなぶ君の持っているお金(円)と私が持っているお金(ドル)を交換するのも同じことです。
ただ1ドルを何円で交換するのかを決めていないと、私とまなぶ君の間でトラブルになってしまいますよね。
なので通貨を交換(売買)する時には為替レートが基準になります。
この為替レートはインターバンク市場と呼ばれる銀行間の取引で決まります。
その為替レートを元にしてFX会社が私たちに為替レートを示してくれているのです。
この為替レートは常に変動しているので、その為替レートの差を利用すると利益を得ることができます。


両替の例
アメリカに行く準備として円をドルに両替することにしました。
出発時の為替レートは
1ドル = 100円でした。
1ヶ月後にアメリカから戻ってきて余った1ドルを円に両替することにしました。
到着時の為替レートは
1ドル = 103円に変わっていました。
図から分かるように100円が1ドルに交換され、さらにその1ドルが103円に交換されるので3円儲けることができましたね。
FXの仕組みの基本はこのように為替変動を利用した両替なので、そう考えると難しいことはありませんよね。
つまり、FXで言うと米ドル/円の通貨ペアを100円で買いエントリーして、103円まで上がったところで決済の売りをしたのと同じです。
特に物販ビジネスでは「安く仕入れて高く売る」のが基本ですが、FXも同じです。
このような取引をインターネット上で全て行うのがFXです。
レバレッジを理解しよう


米ドル/円のレートが1円変動した場合の損益 | |
100円(1ドル)の取引量 | 1円の損益 |
1万円(100ドル)の取引量 | 100円の損益 |
10万円(1,000ドル)の取引量 | 1,000円の損益 |
100万円(1万ドル)の取引量 | 1万円の損益 |


レバレッジは「てこ」を意味していて、てこの原理を使って小さい力で大きな力を生み出すことができるのと同様に、少ない資金で多くの取引量を可能にするシステムです。
国内では最大25倍までレバレッジを利用することができるので、もし最大の25倍を利用した場合は、レートが1ドル100円ならば4万円を使って25倍の100万円分(1万ドル)の取引ができます。


レバレッジと合わせて知っておいて欲しいのは、必要証拠金と呼ばれるお金です。
取引額の25分の1のお金は最低口座に入金しておきましょうというシステムです。
レバレッジ25倍の例
例えば資金4万円でレバレッジ25倍を利用した時の取引通貨量はどうでしょう。
4万円×25倍=100万円(1万ドル通貨)
レバレッジを使って100万円の取引ができるのはお伝えした通りです。



トレードして少しでもこの必要証拠金がマイナスになれば、もうその25倍のレバレッジの取引は成立しなくなります。
その場合は、損失分を入金をして資金を4万円に維持するか、取引量を減らしてレバレッジを下げる必要があります。
さらに、1円(100銭)変動すると1万円の損益となりハイリスクハイリターンと言えるでしょう。
いずれにせよ、25倍のレバレッジを使うとトレードの失敗は許されないと言ってもいいでしょう。
レバレッジ5倍の例
同じ資金4万円でレバレッジ5倍の時の取引通貨量はどうでしょうか。
4万円×5倍=20万円(2,000ドル通貨)



この場合1円(100銭)の変動で2,000円の損益なので、余剰金がなくなるまではだいぶん余裕がありそうですね。
この2つの例で分かるようにレバレッジを上げるとその分リスクも高くなるということですね。
初心者の場合は、高くてもレバレッジ10倍以下にすべきです。
いくらから始めることができるの?


レバレッジ10倍で取引した時の資金と取引通貨量の例
資金 | 取引通貨量 |
10円 | 1ドル通貨(100円) |
100円 | 10ドル通貨(1,000円) |
1,000円 | 100ドル通貨(1万円) |
1万円 | 1,000ドル通貨(10万円) |
10万円 | 1万ドル通貨(100万円) |
100万円 | 10万ドル通貨(1,000万円) |
※1ドル100円で計算しています。


各FX会社は最低取引数量を決めています。
以前は1万通貨が基本でしたが、今では1,000通貨単位から取引できる会社も増えてきました。また中には100通貨、1通貨から始めることができる所もわずかですが存在します。
これからFXを始めようとする場合は、失ってもいいくらいの少額で始めるか、デモトレードでまずは始めてみることをおすすめします。
実際に取引しながらFXの知識を身につけていくと、理解も吸収も早くなります。
実際に資金を入れて取引するメリットとしては、たとえ少額であっても実際の資金を入れることで緊張感やトレードがメンタルに及ぼす影響を経験できることです。


マネーパートナーズ
ストロングポイントとしては約定力がNo.1ということです。矢野経済研究所が行なっている調査において8年連続で約定力No.1という評価を受けています。スプレッドも主要通貨についてはGMOクリック証券やDMM FXを上回る水準もあります。またパートナーズFX nanoを利用すると取引単位が100通貨からとなり、初心者がトレードを練習するのにも向いています。
マネーパートナーズ 基本情報 | |||
取引単位 | 通貨ペア数 | ||
10,000通貨(100通貨) | 20(18) | ||
スプレッド(原則固定)※例外あり | |||
米ドル/円 | ユーロ/米ドル | ユーロ/円 | 英ポンド/円 |
0.3 pips (0.4 pips) |
0.3 pips (0.8 pips) |
0.4 pips (0.7 pips) |
0.9 pips (1.2 pips) |
※( )の値はパートナーズFX nano
具体的にはどうやってトレードするの?


step
1通貨ペアを選択する
まずは、ある通貨で別の通貨を売買するので2通貨の組み合わせ、つまり通貨ペアを選ぶ必要があります。
取り扱っている通貨ペア数については各会社で幅がありますが、20ペア前後あれば十分でしょう。
次に通貨ペアごとの世界シェアを見てみましょう。
下記の統計は国際決済銀行が3年ごとに発表している資料で2016年時点のものです。
ランク | 通貨ペア | 世界シェア |
1 | ユーロ/米ドル | 23.05% |
2 | 米ドル/円 | 17.72% |
3 | 英ポンド/米ドル | 9.24% |
4 | 豪ドル/米ドル | 5.24% |
5 | 米ドル/カナダドル | 4.29% |
6 | 米ドル/人民元 | 3.78% |
7 | 米ドル/スイスフラン | 3.54% |
8 | ユーロ/英ポンド | 1.96% |
9 | ユーロ/円 | 1.56% |
その他 | 29.62% |
流通量が多い通貨ペアは比較的値動きも読みやすくおすすめです。
初心者は円を含む米ドル/円から始めてみるのが良いでしょう。
最初はあまり多くの通貨ペアに手を出さずに、一つに絞って取引した方が、トレードしやすいです。
step
2売るか買うか決める
通貨ペアを選んだらレートが上がるか下がるかを予想して買いエントリーまたは売りエントリーをします。


例えばスーパーのキャベツの値段が常に一定ではないのと同じように為替レートもその通貨を買いたい人と売りたい人の通貨量によって決まるのです。
仮に1ドル100円の時にドルを買いたい人が増え、買いの流通量が増えると、1ドルが100円以上になります。
反対にドルを売りたい人が増え、売りの通貨量が増えると100円以下になります。
この為替レートが上がるか下がるかを予想して上がるなら買い、下がるなら売りでエントリーするのですが、その判断をする際に重要なのが、テクニカル分析とファンダメンタルズ分析です。
主にチャートを用いて値動きを予想するのが、テクニカル分析です。
金利動向、経済状況、地政学的リスクなどから長期的に値動きを予想するのがファンダメンタルズ分析です。
FXは短期売買をする場合も多いので、まずはテクニカル分析をしっかりと勉強してトレードの判断材料にするようにしましょう。

よく目にするのが上のような注文画面ではないでしょうか。
ちなみにpips(ピップス)というのは通貨の最小単位の100分の1を表す単位で円の場合は銭と同じ単位になります。
この場合、ドルを買う場合は右の赤いレートで、売る場合は左の青いレートになります。
このレートの差がスプレッドと呼ばれるもので実質の手数料となります。
この場合はトレードごとにスプレッド分の0.3pips分の手数料がかかるということです。
例えば1万通貨で取引する場合は0.3pipsは30円ですね。
注文の方法は大きく分けると3通りです。
〜注文方法〜
1. 成行注文
現在のレートで入る時の注文方法です。スピード注文と呼ばれるようなボタン一つで売買できる機能が使える場合が多いです。
2. 指値注文
現在のレートよりも下がったレートで買いたい時、現在のレートよりも上がったレートで売りたい時に設定する注文方法です。
3. 逆指値注文
現在のレートよりも上がったレートで買いたい時、現在のレートよりも下がったレートで売りたい時に設定する注文方法です。
1の成行注文は基本的に、ボタンを押したその瞬間に注文が成立します。
2と3についてはあらかじめ設定してそのレートになったら自動で注文が入ります。
2はエントリー時と利益確定の決済に用いることが多いです。
3は損失確定の決済に用いることが多いです。
下のチャートは成行注文で買いエントリーをした後に、利益確定ラインと損失確定ラインを決めて注文設定した例です。
step
3決済する
予想通りレートが動けば利益確定の決済、予想が外れると損失確定の決済をすることになります。
どちらにせよ、決済するというのは反対売買をするということです。
買いでエントリーしたなら売りで決済、売りでエントリーしたなら買いで決済という具合です。
決済をするまでは評価損益(現時点の未確定の損益)というものがレートと共に常に変動します。
ロスカット以外は自動で決済されることはないので、自分で決済するまでは「買い」または「売り」のポジションを持ったままということです。

先ほどの必要証拠金を覚えていますか?
取引量の25分の1の最低必要なお金のことでしたね。
ロスカットは、この証拠金の維持率が一定のラインを超えた時に損失の強制決済を執行されるシステムです。
一定のラインというのは各FX会社で決められており、例えばGMOクリック証券であれば、証拠金維持率50%を割るとロスカットが執行されます。
ここまでが1回のトレードの一連の流れです。
このトレードを1日に何回するかはトレードスタイルによって異なります。

スキャルピング | デイトレード | スイングトレード | |
エントリーから決済までの時間 | 数秒から数分 | 數十分から数時間 | 数日から数週間 |
狙う利幅 | 3~10pips | 5~50pips | 50~200pips |
トレード回数 | 1日に数十回 | 1日に数回 | 1週間に数回 |
スキャルピングについてはスキルや経験が必要で初心者にはあまりおすすめしません。
またFX会社によってはスキャルピングを推奨していないところもあり注意が必要です。
自分の生活スタイルに合ったものを選ぶのが一番ですが、その日のうちにトレードを完結させるデイトレードは毎日新たな気持ちでトレードすることができるのでおすすめです。
スイングトレードは比較的長い期間でのトレンドを把握する力が身につくと有効でしょう。
例として、1日数回トレードするデイトレーダーのトレード結果を見てみましょう。
〜1万通貨での米ドル/円の取引例〜
それぞれの行で1回分のトレード結果を表しています。
つまり合計3回のトレード結果です。
1万通貨の取引の場合1円(100銭)動いて1万円の損益です。
デイトレードであれば1日で米ドル円が1円(100銭)以上動くことはあまりないので、多くても50銭までを狙ってトレードするイメージです。
スワップポイントを理解しよう
これまでの説明は、為替レートの差を利用して利益を狙う仕組みについてでした。
もう一つのFXの仕組みがスワップポイントです。
銀行でお金を預けると年利として一定の金額がもらえますよね。
もちろん円だけでなく他の通貨も同様です。
ただし、その利回り(金利)というのは通貨によって変わります。
その通貨間の金利差を利用して利益を狙うのがスワップ運用です。
例えば、2019年3月時点でアメリカの金利が2.50%で日本の金利が0.10%なので米ドルを持っていた方が利回りがいいですよね。
そこで、円を使ってドルを買うと2.50% - 0.10% = 2.40%の金利差の恩恵を受けることになります。
そして買ったドルを持ち続けることで利益が生まれるのですが、1年単位で算出してては長すぎて、すでに決済している場合がほとんどでしょう。
そこで、1年の利益を1日単位で算出したものがスワップポイントです。
GMOクリック証券[FXネオ]スワップポイント
米ドル | ユーロ | 英ポンド | 豪ドル | カナダドル | トルコリラ |
72円 | -9円 | 33円 | 30円 | 41円 | 88円 |
※円でそれぞれの通貨を1万通貨買った時のスワップポイントです。
※GMOクリック証券ホームページより2019/3/4時点


スワップ運用のポイントは低金利の通貨で高金利の通貨を買うことです。
円は世界的にも低金利なので、円を使って高金利通貨を狙うのが良いでしょう。
例えばトルコリラを10万通貨で3ヶ月間スワップ運用すると、
880円 × 90日 = 79,200円のスワップポイントがもらえます。
詳しくは別にて説明しますが、ある通貨を買って保有している間も為替変動は関係してくるので、レートが反対方向に動いても為替変動による損失に耐えられるようにレバレッジを下げて取引するのが基本です。
FXのメリットとデメリットを理解しよう

メリット
・レバレッジが使える
・24時間取引ができる
・少額から始めることができる
メリットとしては、上でも説明したようにレバレッジを使うと少ない資金でも大きく稼ぐことができることです。
ただし、レバレッジを上げすぎるとその分資金を失うリスクも高くなるので注意が必要でしたね。
また土日以外の平日は24時間取引可能なので、自分の生活スタイルによってトレード時間を選ぶことができます。
1日の中でも値動きが期待できる、三大市場というものがあります。
東京市場(9時〜15時)、ロンドン市場(16時〜0時)、ニューヨーク市場(21時〜5時)の3つです。
そのうち1つの時間帯だけでもFXに使うことができれば、時間としては十分です。
FXと聞くとパソコンに張り付いて一日中チャンスを待ってトレードしているイメージがあるかもしれませんが、それはトレードスタイルによるということです。
初心者のうちは長時間トレードをするとその分損失リスクも増えるので、時間を決めて同じ時間にトレードするのをおすすめします。
なので副業、兼業としても始めやすいですね。
また自分の資金に応じて少額からでも始めることができます。
どれくらいから始めることができるのかは上で説明した通りです。
各種手数料についても基本無料ですので、必要な取引コストはスプレッドのみの場合が多いです。
デメリット
・リスク管理、資金管理ができていないと損失リスクも高まる
デメリットはレバレッジを上げるほど損失リスクも高まるということです。
リスク管理や資金管理を勉強しないままFXを始めてしまう場合が多く、その場合は高確率で資金を失うことになります。
当サイトのFX基礎知識講座とFXのリスク管理講座を読んで必要な知識を身につけましょう。
〜FX基礎知識講座〜
〜FXリスク管理講座〜
ギャンブルとしてFXを始めるならいいですが、投資として安定して利益を出したい場合はやはりFXの勉強は避けて通れません。
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